見届けましょう、京都市交通局10系

 10系の廃車が始まりました。

京都市営地下鉄40周年のヘッドマークを掲出して走る10系。夕日を浴びて立体感マシマシ。
こちらは廃車が予定される1・2次車。(向島-小倉)


京都市営地下鉄を開業以来支えてきた車両です。
10系は製造時期によって1次車から6次車が存在します。1981年に登場の1・2次車と、1988年の烏丸線竹田開業に合わせて登場した3~6次車の二種類に大別されます。

今後1・2次車は新型車両への置き換えが進み、廃車となります。
3~6次車については、制御器や案内装置を更新の上で引き続き運用されます。


顔の違う3次車以降。こちらはまだまだ走り続けます。
画像の車両は6次車。(木津川台)

因みに、元来10系の制御装置であるチョッパ装置が、製造中止により予備部品が確保できなくなったため、1・2次車の廃車より先行して3次車以降の制御装置が順次更新されています。更新によって取り外されたチョッパ装置が、存続する未更新車の予備部品に回されている状態です。

意外とかっこいい

失礼な言い方ですが、個人的に地味な印象しかなかった10系。今回改めてしっかり見てみると、結構かっこいい。モダンなデザインですね。


それまで関西の電車にはなかった傾斜の付いた全面デザイン。上下に分かれて開く非常用扉は、コルゲートパネルによって装飾されています。


アルミ車体ではあまり見ることがない側窓の構造。3次車以降では角が丸くなっています。

いっぱい走っている10系、でも撮るとなると...

新田辺以北は本数が多く狙いやすい。(小倉-伊勢田)

10系は在籍数からすれば、決して少数派の車両ではありません。しかし基本は地下を走っていますし、近鉄京都線直通運用は近鉄車と分担しているため、地上の近鉄線内で撮影するとなると案外しょっちゅう来てくれる車両ではなかったりします。それも廃車間近の1・2次車を狙うとなれば尚更です。

平城宮跡を行く奈良行き急行。京都の電車が奈良の都を走る。
写真の編成は3次車。(大和西大寺-新大宮 ならファミリ―屋上より)

有志の方々が運用を調べられていますので、そちらを参考に狙い目を絞るしかないでしょう。

地下鉄線内は暗く、ホームドアの設置で撮影が難しい駅も多い。(烏丸御池)
※暗い地下線内でも、フラッシュを使用した撮影は厳禁です。

撮るだけじゃなくて聴いておこう

10系最大の特徴といえば電機子チョッパ制御ではないでしょうか。
いよいよ少なくなってきた絶滅危惧のサウンドも聴いておきたいものです。




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