キハ85系が無くなると大阪ひだも無くなるかもしれない
朝のラッシュ時間帯真っただ中の京都駅。
ひっそり、否、堂々と0番のりばに入ってくるJR東海車。
京都駅0番のりばに入線する「大阪ひだ」高山行 |
名古屋と高山・富山を結ぶ特急ひだですが、一日一往復のみ大阪駅発着の便が運転されており、通称「大阪ひだ」と呼ばれています。
特急ひだというと使用車両であるキハ85系の置き換えが予定されていますが、この置き換えと同時に大阪ひだが消滅してしまうかもしれないという話です。
優秀な現行車両キハ85系と新型車両HC85系
本線上ではその性能を遺憾なく発揮する(山崎-長岡京) |
現在使用されているキハ85系は1989年にデビューし、高い動力性能で高山本線、紀勢本線の速達化に貢献しました。また眺望のいい設計や上質な接客設備も利用者に好評で、特急ひだ・南紀のイメージアップにも貢献しました。
しかし、そんなキハ85系も老朽化が見られ、2022年度から後継の新型車両HC85系への置き換えが予定されています。こちらは現在高山本線や紀勢本線で試運転が行われているところです。
↓HC85系についての記事
未だJR西日本管内での試運転のないHC85系
この置き換えについて心配されることは、HC85系が未だにJR西日本管内で試運転を行っていないということです。新車投入にあたって乗務員の習熟訓練なども必要になるため、このタイミングで大阪ひだが廃止になることも考えられます。
山科盆地に入ってくるひだ25号。この先高山まで険しい道を越えて行く。 |
もし廃止になったら 思い出される「大阪しなの」
かつてもう一つJR東海の特急が大阪へ乗り入れていました。現在も名古屋-長野間で運転されている中央本線の特急「しなの」です。
「大阪しなの」は2016年3月のダイヤ改正で廃止されました。大阪しなのは東海道本線経由で名古屋を通って中央本線に入っていきますから、新幹線からの名古屋乗り換えに比してメリットが少なく、利用者が低迷したため廃止されました。
大阪ひだの場合、通常の名古屋発のひだとは違って名古屋へは向かわず、岐阜からそのまま高山本線に入りますから、大阪、京都から乗り換えなしで高山方面へ行けるメリットは大きく、これまで生きながらえてきた形です。
乗っておきたい撮っておきたい
先の見通しがわからない大阪ひだ。やはり乗っておきたいし、撮っておきたいところです。
京都駅の発車時刻は、高山行の25号が8:34、大阪行の36号が19:18となっています。
大阪ひだ自体が廃止になるかどうかはわかりませんが、キハ85系の将来が長くないことは確実です。今後の動向に注目です。
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